孤独な者が孤独な者に
1月1日は一体、誰が決めたのか。それはわからないけれども、僕にとっては通過点という意味合いでしかない。介護の仕事をしているから、元旦に休めるなんて事はまずなかったし。特別な事に思うと、正月に働く事に対して自暴自棄になってしまうのだ。
世間の多くの人が休んでいるのに、自分はなぜ働かなくてはいけないのか。介護の仕事というのは残酷なもので、正月に休める人間と休めない人間と、はっきり分かれるのである。
それでもミィさんという2年前まで一緒に連れ添った人がこの世にいた時は、年越しそばを食べに行ったり、おせちを食べたりして特別な気分を味わえたのだが、今はそれもない。結局1人で行く宛てもないから、大みそかも元旦も働いている。
3日になると親戚が集まるので、そこだけは休みをとって行く感じだ。親兄弟親戚が多いというのは、こういう時ありがたい。そう考えると、本当に寂しいのは、施設にいるお年寄りだとつくづく感じる。
正月に面会にやってくる家族は数えるほどしかいない。コロナ禍の影響が今年はあるにしても。そういう現実を目の当たりにすると、この仕事は寄り添う気持ちが大事だなと思われる。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君のそばにいる。